まずはものづくりがどのような流れで行われるかご紹介します。
ものづくりの工程は、大きく以下のように分類されます。
(1) 製品企画・・・製品コンセプトなど、製品概要を決めるプロセス
(2) 設計・・・全体のデザインから個々の部品に至るまで、詳細にその形状を決めるプロセス
(3) 解析・・・個々の部品、製品全体の性能を試験するプロセス
(4) 試作・・・個々の部品について実際に試作品を製造し、量産化に向けた検討を行うプロセス
(5) 量産・・・実際に製品を製造するプロセス
そしてこれらのプロセスの中で現在必要不可欠となっているIT技術がCAD(キャド)/CAM(キャム)/CAE(シーエーイー)と呼ばれているソフトウェアです。具体的には以下のような場面で活用されています。
CAD -設計の効率化-
製品デザイン、個々の部品の詳細な設計に至るまでコンピューター上で行い、製品のモデルを作成します。
CAE -試験(解析)の効率化-
CADで設計した製品のモデルをもとにして、強度や耐熱性などの特性を計算する解析ソフトウェアです。
コンピューター上で製品の機能や性能、動作などが様々な状況でどう変化するかを確認し、不具合を発見する事ができます。
CAM -製造工程(試作、量産)の効率化-
CADで設計した製品のモデルをもとに、実際に工作機械を用いて素材からさまざまな機械部品を製作します。
CAMはその際に複雑な工作機械の動きをコンピューター上でシミュレーションし、制御するソフトウェアです。
日本のものづくり、製造業界はこれまで日本の成長を支えてきた基幹産業であり、高い生産性と品質でその技術力は世界から一目置かれてきました。
しかし、安価な人件費を背景に価格競争を仕掛けてくる新興国との競争を余儀なくされており、生き残りを賭けて次の一手を迫られています。
このような環境に対し、各企業はCAD/CAM/CAEといったIT技術をさらに活用し、より高付加価値なものづくりに向けた取り組みを模索しています。
しかし長年当社が日本の製造業のお客様を見てきた中で、本当の意味でこれらのIT技術を活用できている企業は残念ながら多くはありません。
ITの活用効果は設計、試験、製造など現場ごとの最適化(部分最適)に留まり、依然として熟練した技能者の「勘」と「経験」に依存したものづくりを続けている企業が多いのが実態です。
日本にものづくりを残し、さらに発展させるためにKODAMAが担う役割。
それはものづくりに対する考え方を根本から変える、パラダイムの変革です。
全体最適の観点から構成された機能的なものづくり、熟練した技能者に頼らないものづくりをCAD/CAM/CAEといったIT技術と現場の製造技術を融合させて実現すること。当社はこのような理想に向けて事業を展開しています。
当社が提供するのは設計から製造まで、ものづくりにおける全てのプロセスをサポートするCAD/CAMシステム「TOPsolid(トップソリッド)シリーズ」です。
そのコンセプトはとてもユニークで、上記すべての工程を一つのエンジニアリングデータベースに統合することで各工程間に発生するムダな作業を排除し、高品質なものづくりを実現する「データの一気通貫」というコンセプトを持っています。
このような特徴は、全体最適のものづくりを実現するために必要不可欠な要素であり、日本の製造業を革新する圧倒的なパワーを持っています。
また、徹底した顧客視点も当社の大きな特徴です。
営業によるソリューション提案、技術による徹底的な導入後のサポートというコダマの連係プレーは、ソフトウェア業界の従来の常識を打ち破るきめ細かさを誇ります。
例えばサポートは外部のコールセンターに委託するのではなく、当社の技術スタッフ全員が直接お客様をサポート可能な体制を取っています。
社内の業務効率だけを考えれば外部に委託した方がコストも安く効率的かもしれません。
しかし、お客様に成功していただく為には、一見非効率に思われる事でも徹底して実践し、お客様の期待に応えていく。
このように徹底した顧客視点を持ち、お客様の課題解決を手助けすることを当社では「最高のサービス」と呼び、社員一人ひとりが想いを重ねる「経営理念」の中でその詳細を定義し、当社の企業文化を形成するDNAとなっています。